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文化服装学院 創立80周年記念 「衣服の原点マドレーヌ・ヴィオネ研究展」(協力)レポート

2003年03月08日

EVENT REPORT 2003.3
文化服装学院 創立80周年記念
衣服の原点 マドレーヌ・ヴィオネ研究展 ヴィオネの服の構造を解明する

開催期間:2003年2月18日~3月8日
会場:兵庫県立美術館「芸術の館」3階ギャラリー

■本展を見て

第二の皮膚とも言われる衣服が、人間の身体と極めて密接な関係にあることは誰の目にも明らかです。この極めて当たり前のことを服づくりに活かすためには、人間の身体特性を客観的に認識しなければなりません。このことは、今日的課題であり、決して容易なことではありません。その意味で、マドレーヌ・ヴィオネの偉業は、過ぎ去ったことではなく、人間中心のものづくりの現代と近未来に、ひときわ輝きを放っています。

この研究は、文化服装学院の先生方によって、人間中心のものづくりの重要性が強調され始めた1990年代に入ってスタートしました。文化服装学院では、水面下で進行している「モノ中心から人間中心」への変化をいち早く察知し、人体計測から身体形態機能研究へと研究体制を強化して来ました。こうした時代の変化と本研究がリンクしていたこと、さらには、一連の身体特性研究を単なる研究にとどめず、学校教育に活かされてきたことは注目に値することです。そのことは、本展が教育的視点で貫かれている点にも表われています。

具体的には、長方形、四分円、三角形とパターン図の展開を3通りに区分した上で、2分の1サイズのトワルとパターン図、実物大に複製した作品、即ちヴィオネの服が生れるプロセスと関係性が誰の目にもわかりやすく解明されていることです。また、先生のみの研究体験に終らず、学生の手によって作られた、教育の成果というべき作品が空間を共有していた点に、この研究と本展の意義の深さを感じさせました。

新文化ボディをはじめ、人間の身体特性の研究を踏まえた一連の文化服装学院のボディ開発に関わってきた七彩の一員として、この成果をさらに発展させるために力を注いで行きたいと、気持を新たにさせた展覧会でした。

レポート:七彩広報担当 藤井秀雪