仕事を知る

七彩の人たち紹介 [制作]

- 現在、どのような仕事をされていますか?

私は七彩で「制作」というポジションを担っています。店舗内装工事に関する様々な仕事を連携させて、店舗を完成させる仕事です。具体的には、お客様との打合せに始まり、施工見積を作り、工事の発注をする。そして施工現場に立ち会い、現場の職人たちとやりとりし、店舗を完成させます。自分が職人として施工することはありませんが、それ以外のことはすべてやっている、という感覚ですね。現在は、主に大手アパレルブランドの新店舗や改装に伴う内装工事の「制作」を担当しています。

- 「制作」の仕事の流れを教えてください。

打合せは「営業」がお客様への責任を担います。その打合せに私たち「制作」も同席をして、場所や予算など全体の状況をつかみます。その情報を受けて「デザイナー」がイメージ案や図面を作り、再び私たちが、実際にイメージ通りのモノを作るといくら金額がかかるのかという見積をします。例えば店舗の場合、什器(じゅうき=店舗用家具の専門用語)ひとつでも、必要な材料を選び、加工、組立、塗装など職人が何日かかって作るのかを工程別に算出します。一軒のお店には、テーブルもあれば、壁面の棚もありますので、それらをまさにひとつずつ。最終的には、店舗全体の、床・壁・天井・照明・電気配線に至る細かいところまで具体的に数字を積み上げていきます。金額を出すということは、具体的にモノを作るための全てを想定するということなんです。

- すごい作業ですね。途方もないと感じます。

こうやってひとつずつ説明するとそうですね(笑)。入社して約10年になり、様々な経験を積み、自分の中の引き出しがたくさんありますので、今は特に大変と感じることはありません。

- 最初からできるわけではなかった?

もちろんです。入社してすぐは百貨店の内装工事の担当だったのですが、とにかくわからないことだらけ。先輩に教えてもらいながらとは言え、日々追われながら、無我夢中で仕事に取り組んでいました。内装工事はすべてがとても早いスピードで進みますので、結果的に、短い時間でたくさん経験を積むことができ、成長に繋がるのはこの仕事のいいところだと思います。

- 入社のきっかけを教えてください。

子どもの頃、テレビで建築家が出てくるドラマを見て、かっこいいなと憧れていました。それで、専門学校に入学し、建築設計の勉強をした後、紹介を受けたのが七彩でした。ココだけの話ですが、実はそれまで七彩のことを知らなくて、紹介を受けてから慌てていろいろ調べたりしてました(笑)。

それでも、入社するとすぐに全力で走ることになります。私もいろんな現場を経験しましたが、例えば百貨店の1フロア全面改修の案件だと、24時間体制で現場が動きます。そういうときは、近くのホテルを確保して、寝る間も惜しんで現場を行き来するようなこともあります。

- それはなかなかキツイですね。聞きにくいのですが、辞めようと思ったこともあるのでは?

普通そう思いそうですよね(笑)。でも、辞めようと思ったことは一度もないんですよ。うーん、なぜだろう......。やっぱり、やっていて楽しいからですね。もちろん、仕事ですから辛いこともありますよ。でも店舗が完成したときの満足感は本当に大きいです。全てのプロセスを段取りして、調整して、最後の完成まで見届ける。その達成感は何物にも代えがたい喜びですね。

- 楽しさとやりがいが伝わってきます。

もっと小さなことでも楽しいことはありますよ。ひとつの什器の作り方を考えるときに、ビスの留め方をこうして部材の組み立てをこうすると、よりキレイに完成するぞ!とかね。こういうことは、スケッチを描いて、職人と相談して決めていくのですが、難しいほうが燃えますね。あとは「デザイナー」の意図を崩さずに、より安いコストで作れるように工夫するのも、やりがいのある仕事です。

- 本当に幅広く勉強して経験を積むことが必要なお仕事だと思いましたが、自分ひとりでできるという自信はどんなときに持てましたか?

きっかけは、部署全体が本当に忙しい時期のことでした。いつもは一緒にやっている先輩も手一杯の状況で、「もう何年も経験を積んでいるし、この現場を一人でやってみろ!」と、任せてもらいました。先輩は忙しい中でも相談に乗ってくれましたが、すべてを納めるのは自分だというプレッシャーは最初から最後までずっとありました。試行錯誤はしましたが、きっちりと完成させることができ、それまでの経験が生きたな、という確かな手応えがありました。

- 覚えることがたくさんあるので、下積みは長くなりそうですが?

そうですね、5年くらいはかかると思います。まずは現場を覚えることからですし、什器のこと、工事のこと、素材のこと、お金のことなど覚えることは本当にたくさんあります。また、特注のものがほとんどなので、マニュアルもあってないようなもの。結局は経験を積み、たくさんの引き出しを持つ努力をし、自分でやり方を身につけていくしかないんですよ。すべてひとりで孤独にやるのかと思われるかもしれませんが、それは違います。七彩には同じ分野の仕事をしている先輩や仲間がたくさんいます。みんなから学び、良いと思うところを身につけていく。そうすると段々とやり方が確立されていくということです。

- 現場で学ぶ、先輩から学ぶ、ということですね。

学校で学ぼうにも、内装工事を教えてくれるところなんてありませんから。そうするしかありません。ただ、学校で学んだ設計の知識は、もちろん仕事に役に立っています。内装工事は、いろいろなことが関係しますので、他のことを学んでいても、意外なところで活かせることがあるかもしれませんね。

- 仕事をする上で工夫されていることは?

いいものを作るには、職人の仕事を学ぶ必要があると考えているので、お願いして床材を貼らせてもらったりします。お役に立つどころか邪魔になって怒られたりするんですけどね(笑)。新しい工具を見かけたら「壊すなよ!」と言われながらも、試しに使わせてもらったりもします。自分が好きでやっていることですが、これは、職人から話を聞くための僕なりの工夫なのかもしれません。職人から気持ちよく仕事を教えてもらえるようになるためにも、コミュニケーションが重要です。

- 次に取り組まれたいことは?

もっともっと、仕事の幅を広げていきたいと思っています。同時に、時代とともに次々と生まれてくる新しいデザインのテイストに対応できるようになりたい。引き出しを多く持ち、お客様によりよい提案をしたい。それがお客様の満足に繋がると信じています。

- 入社希望の方へのメッセージをお願いします。

学生であれば、経験がないのが当たり前ですから、仕事の能力は期待しません。誰でもゼロからのスタートです。現場で学ぶ、教えてもらうしかないですから、とにかくやる気を持って、明るく元気良く、が一番です。

信じられないと思いますが、実は、私は元来、不器用なんですよ。絵もあんまり上手くない。でも、この仕事は全体を見ることが重要なので、不器用だからダメとか、そういうことでもない。大切なのは、どういうモノを作りたいかという思いをしっかり持ち、そして周りの人に伝えることです。そのためには、とにかく 言葉とコミュニケーションが大事です。

- まじめにコツコツと、というのも感じましたが...

私個人はそうでもありませんが(笑)、仕事はそうかもしれない。コツコツ積み上げた結果がいまの自分をつくっているのは確かです。自分で成長を実感するのは難しいものですが、振り返ると5年前の自分と比べると、明らかにできることが増えている。以前はヒィヒィ言ってやっていたことが、今は2つ3つと同時にこなせて、さらにもうひとつ増えても大丈夫かな、と思える。キャパシティが広がるということは、見える範囲も広がり、突発的なトラブルにも対応できるということ。そういう余裕が「成長」なのかもしれません。入社してくる皆さんには、その実感が持てるようになるまでがんばってほしいですね。

- 最後に、七彩の魅力を教えてください。

とにかく社内の雰囲気がいい。コミュニケーションが取りやすくて、人と人の間に良い意味でゆるい空気が流れています。個性的な人がたくさんいて、堅苦しくないけれど、仕事はきっちりするというのが、七彩の魅力でありカラーだと思います。

あとは自由にやらせてもらえること。でも自由って一番厳しいことでもあるんです。任せてもらえるということは、イコール責任を負うということですから。そんな厳しさも受けとめた上で、自分でやるべきことを考え、仕事に取り組んで行くことが、私にはとても合っています。もし「これしかやってはいけない」なんて言われたら、息が詰まります。私のようなタイプの方は、必ず やりがいのある仕事ができると思います。

- ありがとうございました。